ニュージーランドウールの手刺絨毯
一針一針刺し込んだ、手刺刺繍ならではの愛らしさ。 天然繊維のウールだから、一年を通して快適です。
手刺絨毯とは、フックガンと呼ばれる小さな機械を使い、糸を基布に刺し込み、刺繍を施した絨毯です。戦後の昭和二十年頃に始まった技術ですが、絨毯の製造も大量生産・オートメーション化がすすみ、手刺の技術は衰退し、現在では製造できる工場は少なくなりました。しかし、この技術で作られた絨毯はやっぱり手仕事ならではの良さがある。小さな機械は使うものの、下絵に沿ったカラフルな絵柄の絨毯を作ろうとすると、糸を色ごとに替えて刺繍しなくてはなりません。まずは青の箇所を刺繍し、次は赤の箇所を…といった具合に。それだけ手間のかかる作業と言えます。
しかしできあがりはご覧の通り、刺繍ならではの愛らしさ。今回の図案は動物シリーズ。momoyou(百々葉)でお取扱いされている作家の有田京子さんと平野喜靖さんの作品を使わせていただきました。どうです、何とも言えず可愛いでしょう、つい微笑んでしまうでしょう、座るのがもったいないくらいでしょう!いえいえ、絨毯の上に座ってみて下さい。本製品は、身体に触れる表地のパイル糸はニュージーランドウール100%。子供が寝転がっても安心です。
天然繊維のウールは優れた吸・放湿力により、ジメジメせずにさらりとした肌当たり。夏は蒸し暑そうと思いがちですが、一年を通して快適です。また、ウールの繊維のクリンプ(縮れ)がたくさん空気を含んでいるので適度な弾力と伸縮性があり、長時間座っても、洗濯しても、また起き上がる回復力を持っています。化繊と異なり静電気も起きにくく、抗菌・消臭効果もあると言われているウールは、身体にも環境にも優しいすぐれもの。
暮らしを彩るものとして、家の風景を形作るものとして、ご家庭のリビング、子供部屋、玄関などで季節を問わずご愛用ください。手洗いでお洗濯いただけます。
小さな円形の絨毯
Size:35cm×35cm
小さな円形の絨毯 組み合わせ
座面サイズが36cm以上の椅子・スツールにチェアマットとしてお使いいただけます。
※画像は広葉樹のスツール座面に敷いた状態です。
製造の流れ
1.染色
糸をアゾフリー(アゾ化合物を使用しない)染料で染色します。
2.型紙作成
図案を元に型紙を作成します。
3.糸巻き
綛の状態の糸を巻き取ります。 1本の糸だけでは細すぎるので、5~6本の糸を合わせて1本として使用します。 また図案により複数の糸を合わせて1本にします。
4.布張り
鉄枠に一次基布を張ります。
5.下絵書き
1次基布に型紙をあてながら、顔料が染み込んだ刷毛で下絵を刷り込んでいきます。
6.刺繍
下絵に沿ってフックガンの刺繍針で糸を刺し込んで行きます。 ループパイルの場合は糸をクルっとひねって打ち込み、カットパイルの場合は打ち込む際、 フックガンに内蔵されているハサミで糸の先端をカットします。
7.塗り
刺繍した1次基布を鉄枠から取り外し、別の鉄枠に張り替えた後、 裏面に糊(ラテックス合成)を塗布します。糸抜けを防ぎつつ、全体を固定します。
8.裏張り・乾燥
裏面に2次基布を貼り付けて、ヒーターの熱で乾かしながら水分を蒸発させます。踏み心地を良くし、 床を保護します。
9.外回り折返し
余白部分を裏側に折返して糊(ラテックス合成)を塗布し、アイロンの熱で貼り付けます。折り返すこと でほつれ防止になります。外周がオーバーロック仕上げの場合は、ミシンで周囲を縫い込みます。
1o.シャ-リング
刺繍したパイルをシャーリング機で均一に起こした後、一定の高さに刈り揃えてパイルの外観を整えます。
11.外周仕上げ
外周をハサミで整えます。